逃げない。全力でぶつかる

時には真面目な話を。
(でも基本は雪組スキー。)


昨日、大学院でお世話になっている先生とこんな話を。


うちの研究会にはクラス会(生徒会みたいなもん)があり、
もうすぐ研究科懇談会(生徒総会みたいなもん)があります。
先生は、私の指導教授というだけでなく、
研究科の院生担当の先生でもあるので、
その懇談会に先立ち、先日院生と事務折衝を行ったそうです。
そこで、一緒になった別の先生が
「今の院生はぬるい!要求が甘い!」
と、ずいぶん不満を漏らしていらっしゃったそうです。


その話を聞いて、私は、
今の若い世代は(私も含め)、自分たちの要求を全面的にぶつけるのではなく
相手の状況も慎重に鑑みて、着地点を探そうとする傾向があるかもしれませんね、
と言ってみました。


そしたら先生は、
「もっと全力でぶつかったらいいのに。
着地点は、お互いに意見をぶつけ合ってから、探せばいい」
とおっしゃいました。


その話を聞いて、私が思い出したものが2つありました。
(先生にも話しましたが。)


1つは、昨年スタジオジブリから公開された
コクリコ坂から』という映画。
詳しいあらすじは書きませんが(ググってくださいませ)
この映画は戦争が終わって間もない日本が舞台。
ストーリーの中で、主人公が通う高校の部室が集まる建物が
老朽化により取り壊されることが
理事会で一方的に決められてしまったことに生徒が反発し、
反対運動を起こす、という流れがあります。
集会とか開いたり、ビラを蒔いたり、
団塊の世代」の方々にはすごいツボなんだろうなーと
思った私はゆとりの一歩手前の世代です。


つまり、今の若い世代は、この映画の運動の様子を見て、
何か感じるものがあるのかな?と疑問に思ったのであります。
(ぽかーんなんじゃないかな?とか。。。)
もし、今同じようなことが起こったとして、
この映画みたいに反対運動したり、
なんとか生徒の過半数の取り壊し反対の意見を得ようと
色んな工夫をしたり、
理事会の偉い人にアポなしで直訴に行ったりするのかな?
私はできそうにありません(私だけだったらごめんなさい)。


そして2つめが、雪組の『フットルース』であります。
このミュージカルでは、
「ダンス(を始めとする娯楽)禁止」という条例に
立ち向かう物語です。
そして、条例に真正面から立ち向かおうとしたのは
他の町から引っ越してきたレンでした。
他の住民たちは、ムーア牧師に従い、高校生たちも諦めていた。
そしてアリエルは「出口はあの列車に乗ることだ」と。
つまり、町を変えるのではなく、捨てることで解決しようとしていた。
それに対してレンは「違う」と言う。
さらにすごいのは、彼が本当に真正面から問題に向かったと言う事。
内緒でダンスパーティーを開催するとかそんなせこい手は使わず
議会を通して堂々と条例を変えようとし、
(パーティーの準備は内緒でやっていたようですがw)
ダメならムーア牧師に直訴に行き、
結果的に正々堂々と町でダンスが踊れるようにしちゃったわけですよね。


もし自分がレンと同じような状況に置かれたら?
ウィラードの忠告を受け入れて大人しくしそうです…
もしくは、アリエル(やチャック)と同じような発想ですね。
「こんなくだらねぇ町、出て行ってやる!」と。
きっと、ほとんどの人がそうなんじゃないかな。


正面からぶつかるっていうのは、
言うのは簡単だけどきっとすごく難しいこと。
私は憶病で勇気がない人間だけど、
ぶつかり合って、着地点を探すということを
見直すいい機会になりました。


私も「ひとかけらの勇気」を持ちたい。